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中国で起こる「スラムダンク」熱風!その背景と問題とは?

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こんにちは!
THE FIRST SLAM DUNKみなさんは見ましたか?
日本だけでなく、海外でもすごい人気みたいですね!

中国での海外アニメ映画の興行記録を更新!

中国で20日から公開された映画「THE FIRST SLAM DUNK」が社会現象を巻き起こしています。

前売り券の売上が過去最高となる22億円を超え、中国における日本のアニメ映画歴代興行収入1位の「すずめの戸締まり」の前売り券興行収入を上回り、海外アニメ映画の前売り興行収入歴代1位を記録しました。

またチケットの売上高は2023年4月いっぱいで5億元(約100億円)を超えたといいますΣ(・ω・ノ)ノ!

ここまで爆発的なヒットとなった背景には、なにがあるのでしょうか?

スラムダンクとは?

「スラムダンク」は、日本の漫画家・井上雄彦氏が1990年代に週刊少年ジャンプで連載していた漫画で、今まで少なかったバスケットボールというスポーツを描く漫画として大ヒットしアニメ化もされました。

当時のNBAの人気も相乗効果となり日本国内でのバスケットボールの競技人口を増やした作品です。

日本国内での「THE FIRST SLAM DUNK」は2022年12月より公開されており、公開後半年たった現在でもロングラン上映されるヒット作となっています。

日本を上回るほどの熱狂的な人気

中国でスラムダンクがここまでの人気を獲得した理由は何なのでしょうか?

人気の始まりとなったアニメ版スラムダンクは1998年頃に「灌篮高手」として、台湾のテレビ放送局である中華電視公司が制作した吹き替え版が放送されました。

当時はインターネットが普及しておらずテレビや雑誌が圧倒的な影響力を持っていました。

1994年に、中国国営テレビがアメリカのバスケットボールのプロリーグであるNBAの試合を放送し始めました。
当時はレジェンド級の選手であるマイケル・ジョーダンの全盛期という事もあり、バスケットボールへの関心が高まっていたため、バスケットボールに憧れる子どもや学生が非常に多かったようです。

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さらに、アニメなどの娯楽作品は日本をはじめとする海外からの輸入が中心でした。

アニメ作品の娯楽が多くない状況とバスケットボールへの関心が高まっているタイミングで、アニメ「スラムダンク」が中国でも放送開始されたというわけですね。

また作品の内容としての試合シーンの迫力や、コート外でも「青春」や「成長」、「奮闘」などといった共感できるような要素、それまで放送されてきたアニメと違い古臭さを感じさせない内容も人気の一因となり、男女問わず人気に火が付きました。

当時中国での人気をあらわすエピソードがあります。
受験シーズンのスラムダンク放送に
「大学入試後も再放送するので、安心して受験に備えてください」
とわざわざ字幕をつけた中国南部のテレビ局もあったといいます。これはびっくり!

更には、「子供がスラムダンクの悪影響を受けている」「不良が主人公の作品だから子供に読ませてはいけない」「キャラクターの喋り方や姿勢の悪い歩き方を真似る子供が出てしまっている」などといった批判や苦情が当時の新聞などに取り上げられるなど、若者や社会に大きな影響があったそうです。

また、アニメのオープニング映像で移るシーンのモデルとなった神奈川県の湘南にある鎌倉高校前駅付近の踏切は「聖地」として、中国人が殺到している事でも知られています。

こういった背景から映画公開よりはるか昔より中国では熱狂的な人気を持っており、およそ23年ぶりに公開された新作「THE FIRST SLAM DUNK」が大ヒットするのは約束されていたともいえます。

様々な背景の影響は確かにありますが、最も大きな要因は作品自体の魅力であることに間違いはないですね(^^)

記録的な大ヒットの陰には問題も

中国の新聞やテレビ局が「THE FIRST SLAM DUNK」の興収情報を取り上げています。これはかなり珍しい事態なんです。もはや社会的ニュースとして取り扱われています。

しかし中国での「THE FIRST SLAM DUNK」熱風の陰には憂うべき問題も隠されています。

盗撮、違法アップロードといった著作権侵害となる行為です。

中国での映画公開後には、WeiboやbilibiliといったSNSや動画投稿サイトに映画の盗撮動画がアップされ、著作権の意識が低い中国では、この盗撮映像が拡散され再生回数が数百万にも及んでいたものもあるとの事です。

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これを受けて「THE FIRST SLAM DUNK」公式Weiboにて、映画館で盗撮されたとみられる静止画や動画がSNS上に流出しているとして、そうした行為をしないよう呼び掛けています。

また携帯電話で映画を撮影する悪質な観客を周辺の観客が止めて小競り合いが起きるといった事もあるといいます。
大事な作品であるからこそ、こういった意識が芽生えるのは少なくとも喜ばしい事ですね。

しかし著作権侵害の問題は深刻で、中国は日本アニメの最大の輸出市場であると同時に、違法海賊版が最も多く流通している国でもあるからです。

日本コンテンツ海外流通協会(CODA)の調査によると、昨年漫画・アニメを含む日本コンテンツ海賊版の被害額は約2兆円に達するとされています。
公式発表はないですが、このうちの相当数が中国発のサイトを通じて広がったと推定されています。

またCODAは海外に拠点を置く海賊版サイトを突き止めて個別国家に閉鎖要請を申し入れており、日本アニメ海賊版サイトとして最大規模のサイト「B9GOOD」がCODAの告発で中国当局に摘発されて閉鎖となりました。

2021年3月から2年間、このサイトへのアクセス数だけで3億回に達しています。CODAは先月中国版権協会と不法コンテンツ根絶のために努力していこうと確認する内容の了解覚書を結んだとの事です。

根本的な解決が難しいとされる著作権侵害も徐々に認知と規制が進んできている事がうかがえますね。

ものすごくいい作品なので、マナーを守って楽しんでもらいたいですね(;^ω^)
今回もお読みいただきありがとうございました!

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