タイムボカンシリーズ オタスケマンとは

「タイムボカンシリーズ オタスケマン」は、タイムボカンシリーズ第4作。トンマノマントが目論む歴史改ざんを阻止するため、ヒカルとナナがオタスケマンとして活躍し、オジャママンと対決する物語です。

最大の特徴は、タイムトラベル先の歴史舞台で「善玉」と「悪玉」が同じ組織に所属している点。さらに、各キャラクターの過去や因縁に踏み込むエピソードが多く、ドラマ性も高めです。前作ゼンダマン同様、悪玉側に新入隊員が加わるなどキャラが増加し、トンマノマントの正体や真意に迫るシリアスな要素も含まれます。

ストーリーフォーマットと基本の流れ

各話は躍動感あるお約束の流れで展開。テンポの良さがクセになります。

  • タイムパトロール隊の日常描写からスタート
  • トンマノマントがオジャママンに指令
  • 各班が動き、オタスケサンデー号とアンドロメダマ号でパトロール出動
  • セコピッチの妨害でオタスケサンデー号が足止め(例外回あり:セコピッチの家出など)
  • オジャママンが歴史改変を開始、遅れてオタスケマンも現場へ
  • オタスケマンが出動しメカ戦へ突入
  • 歴史は守られるが、オタスケマンに助けられたと見なされ、各班は「愛の特訓」を受ける

トンマノマントのたくらみと真意

トンマノマントは「自分の歴史書にこそ真の歴史が書かれている」と主張。アターシャ、セコピッチ、ドワルスキーの3人をオジャママンとして操り、「歴史の偉人にしてやる」ことを報酬に歴史改変を進めます。指令通信を受信すると、ヒネボットがカイカイダンスを踊り出すお約束も健在。

トンマノマントには大きな秘密が隠されており、物語が進むにつれて正体と目論見の真意が明らかになっていきます。

メカ戦の魅力とお約束

オタスケサンデー号から出撃するオタスケメカは「コンピュータあみだ」で選出。多くの場合はピンチに陥りますが、通信で救援要請が入り、ヒネボット操縦の別メカが出動して逆転勝利、という痛快な展開が見どころです。

コクピットメカ

作中で随所に登場する、コクピット周りの小型メカや補助機構。回によって役割や見せ場が異なり、メカ戦を盛り上げます。

おだてブタ

ヤッターマンから続く定番メカ。今作ではカップル仕様で登場し、「ブタも恋すりゃ春になる」と言いながら鼻でキスして去るパターンもあります。

オシイ星人

ゼンダマンから続投の宇宙人メカ。惜しくも失敗した時に「おしい〜おしい〜おしいな〜もうちょっとー」と言い残して退場。前作より口数はやや控えめ。

ドージョメカ

スペシャルボタンを押そうとした瞬間に現れるドジョウ型メカ。「どーじょ」と一言残して去る、肩すかし的存在。

お囃子メカ

中盤以降に登場する、今週の山場を告げるがま口型の宇宙人メカ。口のチャックが開くと「やってみろやってみろやってみろ。あそれ、ムダだと思うけどやってみろ!チャック!」と景気よく煽ってチャックを閉じて退場。劇場作品「タイムボカン王道復古」にも登場します。

コンピューターメカ

モニターでメカ戦の展開を予告しますが、たいていはオジャママンにとって不吉な内容。忠告を無視した結果、逆転負けにつながるのがお約束。お囃子メカ同様、「タイムボカン王道復古」や2008年版「ヤッターマン」にも登場しました。

名物コーナー「愛の特訓」

ヤッターマンやゼンダマンの「毎週のお楽しみ」に相当。東南長官が、オタスケマンに頼らず自力で任務を果たす力を養うため、ヒカル班とアターシャ班に課す訓練です。AコースとBコースに分かれていますが、難易度の差は天国と地獄レベル。しかも選ぶまで中身は不明で、アターシャ班は楽な方を狙って逆を引いてしまうのが定番です。

  • バリエーション:歴史の美女コンテスト回では無断外出の罰として地獄コースへ
  • 肝試し回では別々に選べるはずが、どちらも苦行コース
  • 差し替え例:食事・休養・医療診断など(総じてアターシャ班には厳しめ)
  • 中止例:アターシャ班の親探し回や、ドワルスキーのやる気を引き出すための「クビ」発言(母親に頼まれた東南の嘘)など
  • 用意不足の回:特訓が未準備で、代わりに徹夜の掃除になることも

作品のユニークな構図と見どころ

善玉・悪玉が同じ組織に属しつつ対立する構図は、シリーズでもユニーク。コミカルなメカ戦と、キャラクターの過去や因縁に触れるシリアスなドラマが同居し、物語に奥行きを与えています。増員された悪玉側の新入隊員や、トンマノマントの正体と真意が明かされていく過程も必見です。

視聴方法とまとめ

「タイムボカンシリーズ オタスケマン」は、U-NEXTやdアニメストアなどの配信サービスで視聴できる場合があります(配信状況は随時変更されるため、最新情報は各サービスでご確認ください)。

痛快なメカ戦、お約束のギャグ、そしてキャラクターの人間ドラマまで、シリーズの魅力が凝縮された一作。タイムボカンが好きな方はもちろん、初めての方にも見やすい構成です。この機会にぜひ視聴を始めて、オタスケマンの世界を楽しみましょう。