スマホの電波と料金、まず知っておきたい基本

ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリアを利用している方の中には、「料金を安くしたい」と考えて格安SIMを検討する人も多いでしょう。一方で、格安SIMにすると「電波が悪くなるのでは?」と不安に感じる声もよく聞かれます。この記事では、スマホの電波に関する仕組みと、格安SIMと大手キャリアの違い、選び方のコツをわかりやすく解説します。

大手キャリアと格安SIMの電波は何が違う?

電波(つながりやすさ)は、各社が設置する基地局の場所や数、使っている周波数帯、建物や地形の影響によって変わります。そのため、大手キャリア間で乗り換えた場合でも、場所や状況によっては「前よりつながりにくい」と感じることがあります。地下や高層階、山間部、海沿いなどは特に差が出やすいポイントです。

格安SIMの多くは大手回線を借りている(MVNO)

多くの格安SIM(MVNO)は、ドコモ・au・ソフトバンクといった大手の回線を借りてサービスを提供しています。原則としてサービスエリア(圏内・圏外)は大手と同等ですが、借り受けている帯域の量や優先度の違いにより、混雑する時間帯は速度が落ちたり、つながりにくく感じる場合があります。

  • サブブランド(例:Y!mobile、UQ mobile)は大手の自社網に近い扱いで、一般的に混雑時も比較的安定しやすい傾向があります。
  • 楽天モバイルは独自回線を持つキャリアで、エリアによってはパートナー回線を併用しています。
  • 典型的なMVNO(例:mineo、IIJmio、OCN モバイル ONE など)は、大手回線を借りる形で提供しています。

料金が安い理由

格安SIMは、実店舗や広告を絞る、オンライン手続き中心にする、回線帯域を必要量だけ仕入れるなど、コストを抑える仕組みをとっています。その分、月額料金を安くできるのが特徴です。

「電波が悪い」と感じやすい場面と対策

混雑・災害時のつながりにくさ(輻輳)

イベント会場や通勤ラッシュの時間帯、災害時など、多くの人が一斉に通信するとネットワークが混雑し、格安SIMは優先度の関係でつながりにくくなることがあります。入場用のQRコードが表示されない、といった事態も起こりえます。

  • QRコードは事前にスクリーンショット保存しておく。
  • 会場周辺では必要なチケットや地図をオフライン保存しておく。
  • デュアルSIM(eSIM+物理SIM)で回線を併用し、冗長性を持たせる。
  • 現地Wi‑Fiがあれば活用する。

地下・高層・山間部・海沿いなどの環境差

地下や建物の奥、山間部・海沿いでは、周波数帯(低周波=遠くまで届きやすい/高周波=高速だが減衰しやすい)や基地局配置の違いで差が出ます。日常的に使う場所のエリアマップや利用者の速度報告を確認しておくと安心です。

端末との相性(対応バンド)

SIMフリー端末や海外端末を使う場合、利用する回線の対応周波数(バンド)に端末が対応していないと、建物内や郊外でつながりが悪くなることがあります。乗り換え前に「端末の対応バンド」と「回線の対応バンド」を必ず確認しましょう。

失敗しない格安SIMの選び方

  • 利用エリアを確認:自宅・職場・通学路・よく行く施設でのエリアマップと口コミ(実測速度)をチェック。
  • 混雑時間帯の実力を見る:お昼休みや夕方の速度レビューを事前に確認。
  • サブブランドも検討:混雑耐性や店舗サポートを重視するならY!mobile/UQ mobileなども有力。
  • サポート体制:店舗での手厚いサポートが必要なら、実店舗のある事業者を選ぶ。
  • お試し手段:プリペイドや短期お試し、返金保証があるプランで実際に使って確認。
  • プラン適合:月間データ量、通話定額、5G対応、eSIM可否、テザリングの上限などを用途に合わせて選定。

スマホ電波のこれから

5Gのエリア拡大やプラチナバンドの有効活用が進み、つながりやすさは着実に改善しています。さらに、衛星通信(NTN)を活用した取り組みも一部で実証・提供が進みつつあり、将来的には圏外エリアの縮小が期待されています。ただし、地域差は依然としてあるため、最新情報の確認は欠かせません。

まとめ

格安SIMは大手と同じエリアを使える一方、混雑時の速度やつながりやすさで差が出る場合があります。日常利用エリアの実力、混雑時間帯の挙動、端末の対応バンド、サポート体制を事前にチェックし、自分の使い方に合う回線を選ぶことが失敗しないコツです。気になる方は、短期のお試しやデュアルSIMで実地検証してから本格乗り換えをおすすめします。