性格が逆転する薬「ジキルハイド」とは?ドラえもん屈指の性格逆転回

未来から来たネコ型ロボット・ドラえもんが、セワシの先祖である野比のび太を秘密道具で助ける物語『ドラえもん』。本記事では、コミック単行本6巻に収録のエピソード「ジキルハイド」を、あらすじと考察を交えてわかりやすく紹介します。性格を正反対にする薬が巻き起こすドタバタ劇と、その意外な結末に注目です。

あらすじ(ネタバレあり)

望遠鏡を返してもらいに、のび太はジャイアンの家へ

ある日、のび太はジャイアンの家へ、貸していた望遠鏡を返してもらいに行きます。強気に「返してもらうまで帰らない」と食い下がるのび太に、ジャイアンは一転して殊勝な態度を見せ、「今まで借りっぱなしだったのは環境のせいで、俺が間違っていた」ともっともらしいことを言います。のび太はその言葉を信じ、望遠鏡をもう少し貸すことに。しかし、それはジャイアンの演技で、のび太はだまされてしまいました。

ドラえもんの提案――性格が逆転する薬「ジキルハイド」

帰宅後、事情を聞いたドラえもんは、のび太の人のよさにあきれ顔。気弱な性格を直せないかと嘆くのび太に、ドラえもんは「ジキルハイド」という薬を取り出します。これは1粒飲むと人柄が正反対になり、効き目は10分間。試しに飲んだのび太は、口が悪くなってドラえもんに突っかかるなど、凶暴な態度に一変します。幸い、効果が切れて事なきを得ました。

のび太、再びジャイアンの元へ――しかし効果は10分

のび太は望遠鏡を取り返すべく、再びジャイアンの家へ。声をかけた直後にジキルハイドを服用しますが、ジャイアンはトイレに行っており、戻ってきたときには効果が切れてしまいます。のび太は再度薬を飲み、大声で迫ってジャイアンを圧倒。ジャイアンはおとなしく返そうとしますが、望遠鏡を探すのに手間取り、見つけたころにはまた効果が切れてしまいました。

思わぬ展開――ジャイアンが瓶ごとゴクッ

効果が切れ弱気に戻ったのび太は、薬の瓶のフタが抜けずに困っているところをジャイアンに見られてしまいます。ジャイアンはその薬で強くなれると勘違いし、ひと瓶まるごと飲んでしまうことに。事態を重く見たのび太は急いで帰宅し、ドラえもんに報告。二人は身の危険を感じて逃げようとしますが、そこへジャイアンがやってきます。

結末――性格が正反対になるなら、凶暴さはどうなる?

ところが現れたジャイアンは、凶暴さが影を潜めた穏やかな様子で、望遠鏡を返しに来ただけでした。ジキルハイドは「飲んだ人の性格を正反対にする」薬。つまり、乱暴なジャイアンは一転して殊勝な性格に変わっていたのです。

見どころ・テーマ

  • 性格の二面性:薬で人格が反転することで、普段見えない一面がコミカルに浮き彫りになります。
  • のび太の「優しさ」と「弱さ」:善良さゆえにだまされるのび太の課題が、物語の軸に。
  • ジャイアンのギャップ:いつも強引な彼が、薬で一転して素直になる落差が痛快。
  • 秘密道具のリスク:便利さの裏にある取り扱いの難しさが、シリーズらしい教訓に。

個人的考察:のび太は3粒まとめて飲むべきだった?

ドラえもんの説明では、効き目は1粒につき10分。であれば最大30分を見込んで、のび太は最初から3粒まとめて飲んでおけば、効果切れの隙を作らずに交渉を進められたかもしれません。実際には1粒ずつの服用で、その都度10分後に追加する必要があり、待ち時間や探し物の時間で効果が切れるという、今回の失敗につながりました。

もっとも、複数粒の同時服用が安全かは不明で、リスク管理という観点ではドラえもんの「おすすめしない」という慎重さが正解だったとも言えます。秘密道具は使い方次第――このエピソードはその象徴的な一例でしょう。

関連記事として読みたいポイント

  • ドラえもんの「性格が変わる」系エピソードの系譜と比較
  • のび太が主体的に問題解決する回との対比
  • ジャイアンの内面が描かれる回の見どころ

まとめ

ドラえもん「ジキルハイド」は、性格が正反対になる薬が引き起こすドタバタと、のび太とジャイアンの関係性の妙が楽しめる佳作です。便利な道具でも使い方を誤ればトラブルの元になるという、シリーズらしいメッセージも光ります。性格逆転モノが好きな方は、同系統のエピソードもあわせてチェックしてみてください。