チキチキマシン猛レースとは?

チキチキマシン猛レースは、1968年にアメリカで放送が始まったドタバタ・カーレースコメディ。全11台の個性派マシンが、あらゆる奇想天外な手段でトップを争います。なかでも注目は、ゼロゼロマシンに乗るブラック魔王とケンケン。毎回のように悪だくみで妨害を仕掛けるものの失敗続きで、オチは最下位という“お約束”が痛快です。

日本では1970年に放送され、アドリブやケンケンにセリフを与えるなど演出家による大胆なアレンジが加えられました。結果、オリジナルを上回る人気を獲得し、今なお根強いファンに愛されています。

登場マシン・ドライバー一覧

ガンセキオープン

タメゴローとトンチキが乗る、岩でできた原始的なマシン。こん棒で叩くとスピードアップし、壊れても近くの岩で作り直せるのが強み。

ヒュードロクーペ

モンスターとドラチビが乗る、お化け屋敷モチーフのマシン。車内の小心者ドラゴンを呼び出して空を飛んだり火を噴いたりでき、蛇や亡霊もレバー操作や口笛で登場します。

マジックスリー

天才発明家ドクターHの万能マシン。あらゆる乗り物に変形する(本人曰く「忍術」)が、たまに選択ミスも。冷静沈着でコースの修理や妨害返しもこなし、勝つためには自ら仕掛けることもあります。

クロイツェルスポーツ

コウモリボスが操る飛行機型マシン。飛行が最大の特徴で、機関銃や大型プロペラ、斧の取り付けなどで障害物破壊や攻撃も可能。

プシーキャット

唯一の女性ドライバー・ミルクちゃんのオープンカー。化粧・料理・洗濯など生活系の装備が満載。妨害意図はないものの、水や煙で後続が足止めされることもしばしば。

タンクGT

軍曹と新兵の戦車型マシン。火力は高いがスピードは控えめ。軍曹の責任転嫁や新兵の聞き間違いで連携が崩れがちで、入賞は多くないタイプ。

ギャングセブン

トラヒゲ一家の防弾自動車。床を抜いて子分たちが走ることで加速できるのが名物。レーサー層の中でもチームワークは良好。

ポッポSL

ヨタローと怖がりの熊八が乗る、むき出しのストーブ型ボイラーが特徴の車。独特の推進力で粘り強く走ります。

ハンサムV9

キザトト君の正統派スポーツカー。くしゃみなどの些細な衝撃で壊れるドジな一面もあるが、すぐ修理して復帰できるタフさを併せ持ちます。

トロッコスペシャル

ドンかっぺの木製マシン。のこぎり車輪で相手を真っ二つにする破壊力がある一方、悪路には弱い。ドライバーはミルクちゃんに首ったけ。

ゼロゼロマシン

ブラック魔王とケンケンの妨害特化マシン。高性能ながら、企みが裏目に出ることが多く、結果はほぼ最下位というお決まり展開に。

入賞回数ランキング

ここでは、優勝回数と3位以内の入賞回数のまとめを紹介します。なお、ゼロゼロマシンは4位と失格を除けばほぼ最下位のため除外しています。

優勝回数

  • 1位:プシーキャット、ギャングセブン、ポッポSL、ハンサムV9(各4回)
  • 2位以下:上記以外の全チーム(各3回)

3位以内の入賞回数

  • 1位:ガンセキオープン(14回)
  • 2位(同率):ヒュードロクーペ、トロッコスペシャル(各12回)
  • 4位以下:プシーキャット、ギャングセブン(各11回)/マジックスリー(10回)
  • ワースト3:ポッポSL、クロイツェルスポーツ(各9回)
  • ワースト2:ハンサムV9(8回)
  • ワースト:タンクGT(4回)

続編・スピンオフ

続編にあたる「ケンケンのフェンダーベンダー500」では、ハンナ・バーベラ作品の主人公たちが賞品を懸けてレースを展開。チキチキ時代と比べ、ブラック魔王が優勝・入賞する回も見られます。日本語版はテレビ未放送で、ビデオやDVDのみ(いずれも入手困難)。

スピンオフとして「スカイキッドブラック魔王」「ペネロッピー危機一髪」も制作され、人気キャラクターたちの活躍が別舞台でも描かれました。

まとめ

チキチキマシン猛レースは、個性派マシンとクセ者ドライバーが生むギャグと駆け引きが最大の魅力。日本独自のアレンジが生んだ名台詞やお約束の展開は、今見ても色あせません。

次回は「日本版の放映順」に沿った各話レビューを予定しています。ブックマークしてお待ちください。思い出のマシンや推しドライバーも、ぜひコメントで教えてください。