週刊ヤングジャンプにて好評連載中のギャンブルバトル作品「ジャンケットバンク」をご紹介させていただきます。
数々のギャンブル漫画を生み出したヤングジャンプにて連載中
「ジャンケットバンク」(JUNKET BANK)は、田中一行先生による漫画作品で、週刊ヤングジャンプの2020年35号より連載中の作品です。
ヤングジャンプでは過去に「LIER GAME」や「嘘喰い」といった、心理戦や頭脳戦を描いた質の高いギャンブル漫画作品が連載されてきましたが、「ジャンケットバンク」はその系譜を感じさせる作品となっています。
この「ジャンケットバンク」は2023年3月に開催された第6回「アニメ化してほしいマンガランキング」では8位を獲得しています。
「ジャンケットバンク」のタイトルの「ジャンケット」とは、カジノ運営において有力顧客(VIP)の接待を行うための職業で、彼らを賭場に招くための手配を行う者のこと。また、作中では行員が特定ギャンブラーの担当者になるための権利のことをジャンケット権と呼んでいる。
田中一行先生は過去に百発百中の男たちが裏社会のダーツ賭博で戦うダーツ・バトル漫画の「エンバンメイズ」を連載しており、ダーツでのデスゲームをダークな雰囲気で描いた作品は評判となっています。
ギャンブルバトルをダークな雰囲気で描く意欲作
あらすじとして少年ジャンプ+に記載されているのは以下のとおりです。
『銀行』とはその国で最も金にうるさい人間たちが集まる場所。
そしてそこでは圧倒的な大金が完璧に管理されている。
それを見て誰かがこう考えた。「銀行は最高の賭場になり得る」と。
『銀行員×ギャンブラー』新時代のギャンブルバトルが幕を開ける!!
となっており、
国内第3位という日本でも有数の銀行・カラス銀行。その中央支店で窓口業務を務める青年行員・御手洗暉(みたらい あきら)は、経理ミスを一瞬で見抜くほどの類まれな計算能力を持つが、それが生かされることはなく日々の生活に退屈しています。
そんなある日、御手洗は突然、通称「特四(トクヨン)」と呼ばれる特別業務部審査課への異動を命じられます。
新たな上司となる宇佐美から、大金管理のプロフェッショナルである銀行が実は巨大な賭場を運営していること、「特四」とは、そのギャンブルと、それに参加するギャンブラーを管理する特別な部署であることを説明されます。
賭場の異様な状態に気圧され戸惑う中、御手洗は謎の天才ギャンブラーの青年・真経津晨(まふつ しん)と出会います。
相手のイカサマを見抜き、勝利を収める真経津に魅了された御手洗は、彼の担当行員として時に命すら賭ける異常な銀行賭博に関わっていく、という話になっています。
バトルの駆け引きが熱い。ゲームの最後には驚きの展開が
バトルに参加する登場人物は皆癖のある人物ばかりで、メインキャラクターである真経を筆頭に、闇や狂気を醸し出しています。
作中に出てくるゲームは異次元的なもので、用いられるルールもかなり複雑ですが、いかにルールの穴を突き、最後に相手を脱落させるかというのが見どころで、緊迫感のある頭脳バトルの駆け引きの末、想像を超えるゲームの終着点は読者にインパクトと驚きを与えます。
ゲームの敗者に課せられるペナルティなどはギャンブルバトル作品では必要不可欠な要素ですが、ダークな絵柄も相まってなかなか壮絶に描かれています。
残虐さを含んでいる為読むのに若干恐怖を覚えますが、それでも尚読み進めたいと思わせるだけの魅力のある作品です。
特筆すべきなのは第2巻から第3巻に収録されている第3のゲームであるサウンド・オブ・サイレンスで、「互いに相手がセットした3つの時間からなるレコードから1枚を選び、「10分1秒目」からの“人間が耐えられない音”を相手に聴かせ「レコードを返却できない状態」にした方が勝ち」というルールなのですが、真経津の策が読めずどう勝つのかが全くわからない状態からの種明かしは、同時に読者まで騙されていたということがわかるかなり面白い内容となっているので、ぜひ目にしていただきたいです。
そんな、一癖も二癖もあるギャンブラー達によって繰り広げられる弱肉強食の裏ギャンブルバトル作品「ジャンケットバンク」は週刊ヤングジャンプで連載中の他、2023年11月現在で第13巻まで発売中です。
少年ジャンプ+では1話から3話と最新話を無料で読むことができますので、ぜひ一度その世界に触れてみてください。
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