新たな作風のファンタジー作品「獣王と薬草」が非常に面白いのでご紹介されていただきます!
「獣王と薬草」は2023年8月16日から小学館のWebコミックサイト「裏サンデー」で連載開始した作品で、
原作を艮田竜和先生、漫画を坂野旭先生、キャラクターデザインをももちちさんが担当しています。
原作の艮田竜和先生は同じく裏サンデーで2015年から2021年まで連載されていた「銀狼ブラッドボーン」の原作も担当しており、そちらは全16巻まで続いた人気作となっています。
漫画担当の坂野 旭先生は週刊少年ジャンプにて2020年に「魔女の守人」を連載し、作品の内容が進撃の巨人のオマージュではないか等、一部で物議を醸しましたがそちらは全3巻が発売されています。
最強の魔族✕冒険者のダブル主人公
裏サンデーに掲載されているあらすじは以下の通りです。
「ダンジョンには夢がある───
倒したモンスターの素材を剥ぎ取り、
未開拓エリアに到達してお宝を手にいれる!
そんな成り上がりを夢見る冒険者のティナは
ダンジョンの探索中、重傷を負ってしまう。
彼女の前に現れたのは、かつて勇者に
殺されたはずの最強の魔族「獣王・ガロン」で───!?」
物語は20年前に勇者により討伐されたはずの獣王ガロンと、そのガロンに命を助けられ、見返りに血の契約を結ぶ事となった冒険者のティナの二人を主人公として進んでいきます。
これまでのダンジョンものの作品といえば冒険者が活躍する姿が描かれる作品がほとんどで、稀にダンジョンを経営する設定の作品もあったりもしますが、冒険者側だけではなく魔物側から見た世界観も描かれているダンジョンものというのが斬新ですね!
興味を引く緻密に練られた設定の世界観
人間にダンジョンを攻略させない様に策を練る獣王と、ダンジョンを攻略しようと多数の冒険者が挑む、人間と魔物、両方の認識の違いが描かれるダンジョンという舞台をメインに、ガロンはダンジョンに生息するモンスターを医療にて救うという今までにない設定がこの作品の肝となっています。
ダンジョンに出没する凶暴なエンリルタイガーに殺されかけたティナですが、ガロンにはまるで猫のように喉をゴロゴロと鳴らし大人しく従います。
「獣王」ガロンたる姿
ダンジョンに生息する独特なモンスターのデザインはかなり凝っており、今までのファンタジー作品でもここまで独自のフォルム
そして第一話で描かれる「ダンジョンの心臓」とされるダンジョンの主、ルビードラゴン
血の契約により、ガロンの治療を手伝うことになります。
病気の原因となったのは、ダンジョン内で冒険者によって致命傷を負い、死んでしまった子供の死骸からの感染症によるものでした。
悲しみと怒りから咆哮し、ガロンに牙を剥くルビードラゴンですが、ガロンの文字通りの体を張った力づくでの治療を受け、病気に侵され身体が黒く変色していたルビードラゴンは本来の姿である火をまとう炎龍となります。
子を失ったルビードラゴンに対し、「その子の命は母親を死なせるために在ったのか?」と問うガロンの姿は、獣王の名にふさわしい風格をまとっています。
そしてルビードラゴンが快復した事により、ダンジョン内の淀んだ空気が循環され、魔素の濃度が正常化します。
こうしてダンジョンを正常化したガロンですが、勇者との戦いで死にかけ、「師」に救われ「医」の道に入ったと語っています。
まだ謎の多いガロンですが、この先もガロンとティナが織りなすストーリーから目が離せませんね!
まだまだ謎だらけのストーリー
冒険者サイドではファンタジー作品では定番のギルドや冒険者ランクといった設定が描かれ、ダンジョンから生還し、「治療代」として受け取ったルビードラゴンの角をギルドに持ち帰ったティナはC級からB級の冒険者へと昇格します。
こういった、ある種のテンプレート的な設定も描かれることで、より冒険者サイドの世界観が際立ちますね。
そしてガロンと、同胞であるエルドモとの会話で「龍脈」「島」「外界」「罪人」「あの方」といった気になるワードが飛び交います。
ガロンの目標は人間によるダンジョンの攻略を止めることと、「あの方」の病を治す事というのが発覚するのですが、さらなるダンジョンではどのような病や自体が待ち受けるのか・・・魔族サイドはまだ多くの謎に包まれています。
まだまだ物語は序章
そんな「獣王と薬草」ですが、2023年の8月からの連載となっており、最新でも9話までとなっています。
コミックスも第一巻が発売されたばかりで、最新話に追いつくことも容易となっています。
裏サンデーでは第1話から第3話と、最新分の2話を無料で読むことが出来ますので、ぜひ一度試し読みをしてみてください!
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