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冴えない武士が主人公の時代劇ファンタジー「太陽と月の鋼」

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「累 -かさね-」で知られる松浦だるま先生の描く時代劇作品「太陽と月の鋼」をご紹介させていただきます。

江戸時代の天保年間を生きる武士の不思議な物語を描く

『太陽と月の鋼』は、松浦だるま先生が「ビッグコミックスペリオール」誌上で2020年第13号より連載を開始し、現在も連載中の作品で、単行本は現在7巻まで発刊されています。

ビッグコミックのWebサイト「ビッグコミックブロス」に掲載されているあらすじを引用すると

時は天保。うだつの上がらぬ下級武士、竜土鋼之助(りゅうどこうのすけ)。

亡き父母の願いは、ただ立派な”武士”として生きることーー

しかし鋼之助には、それができぬ”ある理由(わけ)”が……

それは触れた金属を全て曲げてしまうという特異な体質にあった。

武士として生きるために刀を持たねばならぬのに、刀に触れると刀は曲がってしまう…

なんとも奇妙な体質に悩まされる鋼之助。

そんな男のもとに、ある日美しき女がやってくる…

果たしてこの女の正体とは?そして鋼之助は武士として誇り高く生きることができるのか?

深く静かに物語は紡がれていく……

というあらすじになっています。

うだつの上がらないという表現がぴったりな鋼之助ですが、過去の経験から刀といった刃物が苦手であり、髭剃りもままならず、腰にさすのも竹光で、落ちぶれている様子が描かれています。

そんな中鋼之助は奉行所に赴いても笑い者にさせる始末で、水辺で入水しようかと黄昏れていると奉行所に居た武士たちに絡まれ、羽交い締めにされ殴り倒されます。

武士としての死を望んでいた鋼之助は、刀で斬らない武士たちに反撃し、刀を抜かせるもその特異な「刀に触れられない」という体質にて、武士の刀を曲げてしまい、激昂した武士の手により水辺に投げ込まれてしまいます。

水の中で意識を失う鋼之助は、かつての母の身に起きた惨劇が走馬灯として思い出され、「もういい。疲れたー」と意識を失います。

そんな鋼之助を助け出したのは謎の女性で、「こんなところで死なせませぬ。私たち、まだ出逢ってもいないのですから。」と鋼之助の耳元でささやきます。

目を覚ました鋼之助はなぜか家に戻っており、姿が見えない使用人の乙吉を探す最中で謎の老人が来訪します。

老人が差し出す文はなんと縁談の文で、暗転の後「何故…」とつぶやく鋼之助と、襖から顔をのぞかせる

白無垢の美女が・・・という所で第一話が終了します。

まるで油画のような質感のコミックスの表紙と本編の作画は異なり、鋼之助など中年の男性がくたびれた様子が味のあるテイストで描かれている印象ですが、第一話でも登場する月といった女性に関しては艷やかに描かれており、時代の設定にマッチした画風と言えます。

松浦だるま先生の前作「累」は大ヒット。実写映画化も

松浦だるま先生の前作である「累 -かさね-」は2013年10号から2018年17号まで連載され、単行本全14巻は累計発行部数が250万部突破するというヒット作となりました。

2015年には第39回講談社漫画賞の一般部門にノミネートされたほか、全国書店員が選んだおすすめコミック2015で9位、次にくるマンガ大賞2015「これから売れて欲しいマンガ」部門で10位、マンガ大賞2015で10位に入るなど、高い評価を受けている作品です。

そして漫画のヒットを受け2018年には実写映画も製作・公開され、芳根京子さん、土屋太鳳さん、檀れいさん、浅野忠信さんといった豪華俳優陣が出演されましたが、残念ながら劇場映画は興行的には振るわなかった様です。

そんな「累 -かさね-」から時を重ね、画力の面などで進化した松浦先生の渾身の作品が「太陽と月の鋼」となります。

現在7巻まで刊行されており、まだ二桁の大台に乗っていない所から手に取りやすい作品かと思います。

主人公がうだつの上がらない武士で、華やかさやは薄く、軽快なストーリーというよりはどっしりとした作風ですが、大人のマンガ好きの方にはおすすめできる作品です。

レビューでも高評価、

「「累」は途中で読むのをやめてしまったけど、これは面白そう。時代物はあまり読まない私だけど、最後まで一気に読んだ。」

「鋼之助の力、月の目的、様々な疑問がこの1巻でふつふつと湧いてくる。この疑問を一つ一つ明かすことに繋がる続巻を早く読みたくてわくわくさせられる1巻だった。とにかく続きが気になります。」

「時代劇ファンタジーです。鋼が持てない体質のために没落していく武士の苦悩、そして謎の美女の登場…。 とにかく描写が素晴らしく すぐ引き込まれました。」

「バトルのさなかで章が変わるなど、メリハリのある大胆な構成が面白い。ここからどう展開するか、月の出自など楽しみです。」

「これはびっくり! 素晴らしく魅力的な物語の始まり。まだ謎だらけだけど、故に早く続きを読みたい。」

といったレビュー内容で、謎の美女である「月」の存在に惹かれたという声が多く見られます。

その独特な設定やストーリー構成などが概ね高評価となっています。

https://booklive.jp/review/list/title_id/860154/vol_no/001
https://bookmeter.com/books/16593576

そんなファンタジー要素のつよい時代劇作品「太陽と月の鋼」、ぜひ一度ご覧いただきたい作品です。

単行本は現在7巻まで発売されており、第一話はブックライブやビッグコミックブロスなどでためし読みすることが出来ます。

参考URL

https://bigcomicbros.net/work/32220/
https://booklive.jp/review/list/title_id/860154/vol_no/001
https://bookmeter.com/books/16593576